ガダラの豚　2

↓小説版の商品説明欄

魔神バキリの呪術パワーを奪え!テレビの取材でケニアを訪れた主人公を待ちうける驚天動地の大事件。呪術師、詐欺師が入り乱れ、痛快無比の大活躍。日本推理作家協会賞受賞作。(解説・長島信弘)

↓オーディブルの商品説明欄です。ネタバレ食らいたくない人は見ないでください。ほぼガダラの豚2の内容ばらしちゃってます。

研究助手、スプーン曲げの青年、大生部の長男、そしてテレビ局のスタッフ６名を引き連れて、大生部はアフリカへと旅立つ。目指すはスワヒリ語で「１３」を表わすケニアとウガンダの国境近くの町クミナタトゥ。そこで大魔術師バキリの面会に成功するが、最大のタブーを犯してしまう。バキリの呪具（キジーツ）である少女を攫ったのだ。バキリの手下たちに追われ、危機一髪、ケニアを後にするのだ。

未読、未聴の方へ優しいのは小説の方の説明ですね。オーディブルはナレーターの山内圭哉さんが素晴らしいので、ぜひ聞いてほしいのに、この説明は読むといきなりネタバレ食らってしまいます。

それでは！ガダラの豚2ネタバレ含む感想です。

待ちに待った配信日、11/28、ガダラの豚2

最近ではなかなかない、配信日を心待ちにしていたガダラの豚2です。子供のころは少年ジャンプだったり、りぼんだったり、発売日を楽しみにしていました。数十年ぶりにこんな気持ちになれるなんて、、と有難い気持ちです。そしてついに配信日にはすぐ聞き始めました。

結論、ガダラの豚1の方が面白いけど2も面白い！！でした。

ガダラの豚1については、本当に痛快無比に面白い。ドキドキ感も種明かしも含めてワクワクさせていただきました。ガダラの豚がそうじゃないかというと、ドキドキ感もあるのですが呪術がもしかしたらあるのだろうか？というおどろおどろしさと、生死のかかったバトルが展開されるというスリル感が強すぎる、というか実際に何人か犠牲者が出てしまいます。

だけど、、、バキリの呪具（キジーツ）である少女＝死んだと思われた志織という展開は全く読めませんでした。道満君の推察と度胸がすごい。

そしてガダラの豚1ではやり込められてしまった筈のスプーン曲げの青年─清川君が清々しい好青年ぶり？を発揮してくれます。小憎らしい納も活躍するし、そして我らが主人公？大生部教授がとても頼もしく、また役立たずでもあり魅力的なのです。

この巻の悪役である魔神バキリや手下キロンゾについても、強力な魔術師のようなペテン師のような不思議な魅力をもっているし、未開の地のイメージであるアフリカの呪術師たちの優しさや鋭さなど。。登場人物全てが善人というわけではないのですが、どの人物も魅力たっぷりに描かれています。

こんな世界あるのかな？

ガダラの豚1の時から、呪術的な説明（護摩行とか）とか、聖書の話などありましたが、ガダラの豚2については行ったことはないけどケニアってこんなところなのかな、呪術師って本当に存在するんだろうな、と思えるほどに描写も素晴らしかったです。

勿論未開の土地も残っているのかもしれないけどナイロビは都会だとか、呪術師というのは調停者の役割のようなものといわれたら確かにそうなのかもっと思わせる説得力。

具体的な参考文献（巻末記載）

• 『死と病の民族誌』（長島信弘 著）
• 『テソ民族誌』（長島信弘 著

長島信弘氏は競馬好きの文化人類学者さんでした。その参考文献をもとにまぁよくもこれほど面白いストーリーを練り上げたなぁと感嘆しきりです。

ガダラの豚3の配信はいつ？

さぁ、こうなると最後の楽しみ、ガダラの豚3の配信です。

配信開始 予定日 2026/1/16、との事。

ネタバレは嫌だけど、やはり色々検索してしまう習性から逃れられず。注意しながらレビューを見てみると、どうやら、3巻はめちゃくちゃで1巻が一番面白いというのを散見しました。たしかにガダラの豚1が素晴らしい出来だけに超えるのは大変だったのかも。ただ、もう最後は気になって仕方ないので色々と覚悟しながら読む（聞く）しかないな考えています。

年明け一番の楽しみですね。

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