「それは おこまりだ しきさん、かけさん」
「はい」「ほい」
まくらのせんにんさまと、ふたりのおとも、
しきぶとんのかけさんと かけぶとんのかけさんが くりひろげる、
ひとだすけの ほのぼのばなし。
★★
そこのあなたの巻を先に借りて読んでしまい、第一作目のこの絵本を読みました。
この絵本も良いですが、面白さとしてはやはりそこのあなたの巻です。
残念なことにかがくいひろしさんの遺作です。
だるまさんがとっても好きだった息子。
このまくらのせんにんでまた かがくいさんの作品で楽しんでくれることと喜んでいたのですが。
息子は水戸黄門を知らないのでこの「まくらのせんにん」が何をモチーフにしているかはもちろんわかりません。
それどころか 敷布団と掛布団も区別できていなかったのでこのえほんで しき、と かけ があるんだなぁとわかった様子。
ふと水戸黄門を知らないと書いて、なんだかさみしい気がします。
子どもの頃夜8時ごろから おばあちゃんが大好きでよく一緒に見ていました。
「控えよ!この紋所がめにはいらぬか!!」
これは 30代以上であればおそらくたっぷり刷り込まれている台詞だと思います。
大人になってからは、私は祖母の部屋から水戸黄門の大音量が流れているのを耳にする程度でしたが
ストーリーはおそらくずーっと同じことをしているはずなのに祖母はかかさず毎回見ているんですよね。
予定調和というか、安心のドラマ。
もう今の子供たちは見ることはないのかぁと思いきや、6月29日にスペシャルが!終わっている!!
たった一度では子供には刷り込まれないとは思いますが、ちょっと残念。
最後、悪者を懲らしめるシーンはわかりきっているけど爽快なのに。
一度、助さん、角さんが苦戦するシーンなども見たいものです。